本年度地区大会より採点基準に大きな変更があります。フリースタイル競技に参加する選手は必ず、以下を一読ください。
選手は自分で選んだ音楽に合わせて3分間(注:予選・準決勝は1分。以下同様)内のフリースタイル(自由演技)をする。
音楽再生装置の0:00から3分を計測する。音楽は音楽再生装置上の3:00から3:01の間で停止させる。曲のスタート時に無音部分がある場合でも同様である。
3分に満たない音楽トラックの場合は、1トラックを再生し終えた時点で終了とする。
音楽が機材不調などにより、3分に満たない間に停止した場合、演技中の選手がプレイを続けている限り、採点を継続する。音楽の停止などによって選手が演技を中止した場合は、その直後、もしくはその部門の最後に再審査を受けることができる(音楽機材とCDの状況を勘案し、ヘッドジャッジによって判断される)。
音楽開始前に、ヨーヨーを使用することは許可されない。スリーパーやマウントなどをした状態で演技を開始することはできない。(ステージ上では、待機中もヨーヨーを使用しないようにすること。調整やヨリなおしは、ステージに上がる前にするように務めること。)
3分が経ち音楽が止り次第、選手は速やかにヨーヨーを停止させなければならない。演技時間終了後、ヨーヨーの巻き取りができていなければ、技術点の項にあるとおり減点が適用される。それ以外の減点も選手がヨーヨーを完全に停止させる、もしくは、ステージから降りるまで継続される。
使用音楽についてのガイドラインや提出方法は、別項の「使用音楽について」を参照すること。
全ての選手は、観客・会場施設・大会設備そして選手自身の安全を考えた演技をしなければならない。ジャッジは協議の結果、危険もしくは不適当な行為をした選手を失格にすることができる。
ステージ上で、不適当な行動・発言・衣装をした選手をヘッドジャッジは失格にすることができる。ここでの「不適当」とは、中傷・わいせつなものなど、公序良俗に反するとみなされるものを指す。例えば F**k などといった、いわゆるFワードのプリントのシャツの着用などもそれに該当する。
もし、選手が自分の予定している動作が適当なものか不確かな場合は、事前にジャッジに確認することができる。
安全面・公平性などから、演技中(音楽再生中)に選手はステージの上から降りることを許されない。降りた場合は、その瞬間、演技が終了したと見なされる。同様にステージから落ちたヨーヨーを拾うことも許されない。
ステージ端に座る、もしくは、ステージ端での演技は落下の危険があるため認められない。危険行為とみなし失格となる場合もある。
演技中は、選手のみがステージに立つことができる。演技中のいかなるアシスタントも許可されない。
ほかの選手の妨害や、中傷・問題行為などに関しては、大会中や前後の行動・発言も含めて、競技会失格の対象になる。
ヨーヨーのメーカー・種類・パーツ交換・メンテナンス・改造に特別な制限はない。
観客・会場施設・選手自身の安全が脅かされる改造や演技を行った場合は、ジャッジは選手を失格にすることができる。
ストリングは、ヨーヨー専用の市販品を使用しなければならない。ただし、特殊なスタイル(ゴーウエスト・ロングストリング・透明ストリング等)を行う場合のみ、ジャッジの安全確認を受けた上での使用を認めることができる。
選手本人がステージ上に用意したヨーヨー以外、使用してはならない。選手は演技中に他者からヨーヨーを受け取り、それを使用することもできない。4Aや5A部門などでステージから落ちたヨーヨーは、観客が善意でステージの上に戻しても、それを選手は使用することができない。もし、そのヨーヨーを使用した場合、その間は加点されない。ただし、減点の対象にはなる。
選手は必ずヨーヨーをヨーヨーとして使用し、演技しなければならない。そのほかの部分は評価対象外とする。
その部門に属さないスタイルを選手が演技した場合は、その部分は加点対象として審査されない(ただし減点対象としては審査される)。例えば、4A部門以外でのオフストリング要素は、加点対象にはならない。ヨーヨーの絡まり、構成上の都合などによる交換の場合でのみ、複数のヨーヨーを規定数以上使うことができる。
以下は同時に使用することができるヨーヨーの数である。
2A、3A等で3個目のヨーヨーが使用された場合も、最初の2個のみを技術の対象とし、3個目からはパフォーマンスの一部として評価される。
ヨーヨー・ストリング・カウンターウエイト・グローブ(もしくは準ずるもの)、大会側が用意したトレイ以外をステージ上に持ち込んではならない。パフォーマンス用途を含む、ヨーヨー以外の小道具の持ち込みも一切認められない。バッグ・ヨーヨーケース・布・ジャケット・衣類(装着している衣装以外)・テーブルおよび装置等も認められない。ジャッジは違反選手を失格にすることができる。ただし、貴重品の管理などの理由で、手元に置く必要がある場合は、ステージ脇にのみ、バッグ、財布、携帯電話等を置くことができる。
フリースタイルの採点は、「技術実行点(T.Ex)」、「技術評価点(T.Ev)」と「表現評価点(P.Ev)」の3つの要素の合計から成り立つ。
ジャッジは、2つのグループに分かれて採点を行う。
技術実行点は、Aグループのジャッジが2つのクリッカー(数取り器)を両手に持ち一方で加点を採り、もう一方で減点を採る。そしてその和をもとに集計する。
加点と減点の総和は、決勝(3分間のフリースタイル)では競技者の総合点の50%を占める(予選・準決勝の1分フリースタイルは60%)。
技術実行点は、個々のトリックエレメントにおける「成功、難易度、リスク、種類」のみを採点する。希少性、長スリープでの連続トリック、巧みで壮大な動き、独自性やスタイル、音合わせなどは、評価の対象としない。
上級レベルのトリックエレメント(技術要素)が成功した場合に加点される。加点は「技術要素」毎で加点される。以下にその例を示す。
『ジャーブル』や『ランシッドミルク』などといった多数の手順を伴うトリックは、トリック一個としてではなく、複数のトリックエレメントとして技術要素ごとに採点される。
同じトリックエレメントの2度目以降は原則として加点されない。しかし、高難易度のリピートトリック(スーサイドの連続キャッチ等)、もしくは異なるトリックコンボ内での「技術要素」は、ジャッジの判断によって2度目以降も加点してよい。
明らかなトリックミス・コントロールミスなどヨーヨーの技術に対しての減点事項となる。
減点1
トラピーズミス、コントロールミスなど
上記はヨーヨー毎の減点である。2ハンドで同時にミスした場合は合計2点減点となる。
ヨーヨーの停止、ヨーヨーの交換は、下記にある「追加減点」として採点される。
以下にある、「技術評価点(T.Ev)」と「表現評価点(P.Ev)」、「追加減点」はBグループのジャッジが評価、採点する。
ジャッジは4個の項目をそれぞれ0点から5点(合計20点満点)で採点する。その得点は標準化(ノーマライズ)はされない。 演技時間3分間を評価対象とする。
上記を基本的な目安の基準とする。 以下が採点される4項目である。
ストリングのライン、ヨーヨーの動き、軌道の綺麗さ
トリックスタイルの多彩さ
希少性。 「オリジナルトリック、オリジナリティ」というと、「プレイヤー自身によって編み出されたもの、既出が全くないもの」と解釈され誤解を招きやすいため、本項目を「希少性(レアネス)」とする。判定基準は「近年の大会において、同じトリックやトリックスタイルを行う選手がほとんどいない」とする。珍しい・新しい・今ではあまり見られないトリックやエレメント、スタイルが評価の対象となる。ただ、1A部門で基本的なピクチャートリック(ブランコやタワー)をする、ルーピングトリックをするなど、技術が伴っていないものや、部門のスタイルから外れているものは評価対象にはならない。
実行性。ミスの少なさ、完成度
以上が技術評価点の4項目である。技術評価点は、決勝の3分間のフリースタイルでは競技者の総合点の20%を占める。
ジャッジは6個の項目をそれぞれ0点から5点(合計30点満点)で採点する。その得点は標準化(ノーマライズ)はされない。
原則として、演技時間3分間を評価対象とする。ただし、演技前・演技後であっても、ステージ上で評価を損なう不適切なパフォーマンスを行った場合は、これも評価の対象とする。
上記を基本的な目安の基準とする。 以下が採点される6項目である。
構成。組み立て、起承転結、序破急など、はっきりとした区切りや、緩急など
曲の必要性。音踏み、リズム、コーリアグラフィ(音楽に対する振り付け)
ステージマナー、ボディコントロール、ステージ上での振る舞い、体の動き
表現、動き、演技の大きさ、ステージや空間の有効利用
表現、演技においてのスタイル。独自性、オリジナリティ、クリエイティビティ、ユニークさ
エンジョイメント、エンターテイメント、オーバーオールインプレッション
以上が表現評価点(P.Ev)の6項目である。表現評価点は、決勝の3分間のフリースタイルでは競技者の総合点の30%を占める。
追加減点は、上記3項目の最終計の和から、以下の数字が減点される。
ヨーヨーの停止、ヨーヨーの交換、または、危険なプレイが本項の対象となる。
減点1
ストリングがヨーヨーを再始動できないほど、解けた状態でのヨーヨーの停止。ヨーヨーが完全に回転停止をしていなくても、手やストリングなどを使用して、ヨーヨーの再回転を促す必要がある状態も停止とみなす。停止後、再回転を促したのち、巻き取りに失敗し、回転停止した場合も、同様に減点対象となる。
また、ミスを伴わないヨーヨーの停止も同様にみなす。
減点3
ヨーヨーの放棄(交換)。4Aや5Aにおけるヨーヨーの離脱や、停止していないがストリングが絡まったことによるヨーヨーの交換や使用放棄。後に再度使用しても、一度ほかのヨーヨーを使用した場合は放棄とみなす。いかなる理由による放棄・交換も減点対象となる。ただし、回転停止後の交換(放棄)の場合は、こちらの減点3点のみが適用となり、2重減点にはならない。ただし、交換前に、再始動(ワインダーなど)を行うと、減点1の対象となる。
また、演技終了時に、ヨーヨーの巻き上げができなかった場合(停止・放棄共に)、減点3とする。
プレイ中におけるヨーヨーの空中での分解・ステージ上でのストリングの切断・観客席へのヨーヨーの飛散など、危険プレイとみなされる行為については、大会進行上重く受け止めています。そのため、故意・不注意による事故を問わず、危険なプレイと見なされる行動については、大幅な減点および演技後の失格を含めた措置を実施しています。
減点5
ヨーヨーがストリングからはずれた場合
ヨーヨーの空中分解、ステージ上でのストリングの切断、またはオンストリング部門(1,2,3,5A)にてヨーヨーやカウンターウエイトがストリングからはずれた場合は、ヨーヨーもしくはストリング毎に5点を減点する。(ブレイク・ザ・ストリング等のトリックによる)故意の切断も減点の対象となる。(ヨーヨー内の絡まりをほどくために自らの手でヨーヨーを分解し、ストリングをはずすのは減点対象とはならない)
失格
制御を失ったヨーヨーが客席に飛び込んだ場合。オフストリング・カウンターウエイトなど部門を問わず、制御を失ったヨーヨーがジャッジ席より後方となる客席に飛び込んだ場合は、その選手の該当演技は演技終了後、失格とする。
上記はヨーヨー毎の減点である。2ハンドで両方が絡まり交換した場合は合計減点6となる。
また、技術実行点のミスに対する減点も本項とは別に採点される。
最終得点は以下の、4項目の合計となる。
技術実行点は標準化(ノーマライズ:ジャッジ間の採点バランスの差をなくし、ジャッジ間の不公平をなくす操作)され、競技者の得点となる。
最終得点は以下の、4項目の合計となる。
同点の場合は、技術実行点、技術評価点、表現評価点の順で順序づける。それでも同点の場合は、ジャッジの判断で同点またはふさわしい案を提案する。
ジャッジの決定は、絶対であり、最終決定である。
参加者は、上記のルールを読み、理解して競技に参加することとする。
(2012.6.10 更新)